三重県の感染状況は、県民の皆様のご努力のおかげで改善傾向となっており、政府の指標からみても宣言解除に足る水準にきているものの、前倒し解除は行わず、三重県緊急警戒宣言は当初予定どおり3月7日までとし、県民の皆様とともに、現在の減少傾向が確かなものであると見極めたうえで解除したいと考えています。慎重に、前向きに。県では、1月14日に発出した県独自の緊急警戒宣言について、「今年こそは県 民の皆さんと一緒に穏やかな春を迎えたい」という思いから2月8日以降も延長 させていただいたところです。その2月8日には営業時間の短縮要請を終了し、 2週間が経過しました。これまで、今週の感染状況を注視する必要があると申し 上げてきましたが、現時点で営業時間短縮の終了に伴う緩みと見られる感染の拡 大はないと考えています。また、病床占有率をはじめ、政府分科会により示された各指標についてもピーク 時と比較すると大きく減少している状況であり、県民、事業者の皆様のご努力、 ご協力の成果が着実に表れていると考えています。一部で、国が発出した緊急事態宣言を前倒しで解除する議論がありますが、県独 自の緊急警戒宣言については、現在の減少傾向がこのまま継続するかどうかを見 極めたうえでの判断となりますが、主に以下4つの理由から、当初の予定どおり 3月7日を期限に解除する方向で検討しており、26日朝、本部員会議を開催します。まず1点目は、ワクチン接種において重要なポイントである医療従事者の確保で す。ワクチン接種が本格化するまでに、可能な限り、医療機関の負荷を軽減した いと考えており、前倒しで解除することなく、当初期限の3月7日までにできる だけ感染を抑える努力をしていきたいということです。2点目は、医療機関や高齢者施設において発生しているクラスターです。まだ一 部で収束に至っていないことから、その状況をしっかりと見極めていく必要があ ります。3点目ですが、観光再生の観点から、宣言を解除した後に、県民の皆様に限定し たクーポンの発行を検討していますが、県民の皆様に少しでも安心してご利用い ただけるように、感染状況をさらに抑え込んでおきたいと考えています。4点目は、愛知県、岐阜県との連携についてです。両県の緊急事態宣言が前倒し で解除になったとしても、営業時間短縮要請をこれまでの20時から21時に1時間 後ろにずらして引き続き警戒を継続する見込みであり、三重県は独自の緊急警戒 宣言を継続することで、愛知県、岐阜県と連携し、引き続き面的な警戒をしてい きます。また、振り返ると、夏の第2波の頃に鈴鹿市内の医療機関と高齢者施設で発生し たクラスターについて、国のクラスター班からは、「地域で感染が抑えきれてい なかったため、施設内にウイルスが持ち込まれて感染が拡大した可能性がある」 との見解も示されましたので、これまでの教訓からも、今はしっかりと感染を抑 えこんでいくということが重要な時期であると考えています。入学、就職といった人生の節目を迎える方が多い季節を穏やかに迎えることがで きるよう、県民、事業者の皆様には、今しばらく、緊急警戒宣言について一緒に 取り組んでいただきますよう、お願いいたします。
鈴木英敬知事からの新型コロナウイルス感染症情報又は三重情報2月26日
2021
2/26