三重県知事鈴木英敬による新型コロナウイルス感染症最新情報4月29日

2020 4/29

県立学校の休校延長についてです。
本県における新型コロナウイルス感染症の感染者数は、県民の皆さまが感染拡大防止に取り組んでいただいているおかげで、現時点では、人口1万人あたりの患者数を全国より低く抑えることができています。
しかしながら、直近は極めて緊迫しており、子どもの感染事例が確認されたほか、県内でもクラスターが発生し、伊勢志摩地域や東紀州地域でも感染が確認され、発生地域が県内全域に及ぶなど、予断を許さない状況にあります。
隣接県では、特定警戒都道府県に指定された愛知県、岐阜県で、依然として感染者拡大が続いています。また、他県においては、学校で教員・児童生徒が相次いで感染する事例も見られます。
また、本県が4月20日に発表した緊急事態措置における移動自粛等の効果については、5月6日までの実施期間ののち、一定期間は状況を見たうえで見極めていく必要があります。
これまでも、多くの県民の皆様から、休業期間の延長を希望するご意見、あるいは早期の再開を希望するご意見など、様々なご意見が寄せられ、子どもたちの安全・安心を第一に考えながら、学びの継続との両立について、慎重に検討し、対応してきたところですが、こうした状況を踏まえ、県立学校の臨時休業期間を、5月6日までから、さらに、5月31日まで延長することとします。

この判断により、県立学校の休業は、3か月にも及ぶこととなります。
児童生徒や保護者の皆さんも、新年度の学校生活が始まらないことに、大きな不安を感じていることと思います。
今回の延長は、これまでのような春季休業やGWを含めた休業期間でなく、平時であれば学校で授業を行い、児童生徒の学びを深めるための大切な時期において休業するものであることから、学びの継続のための具体的かつ詳細な措置を事前に定め、組織的、計画的に児童生徒への支援を進めていきます。

まずは、各学校で年間の指導計画の見直しを行い、5月8日までに県教育委員会に報告し、各学校では、5月11日から、児童生徒や保護者の皆さんにお示しします。学習の保障のためには夏季休業の短縮も必要と考えられますので、現在でも夏季休業の期間は学校で異なるところですが、学校の実情に応じた休業日の見直しについても、5月11日からお示しします。
また、高等学校では、準備が整った学校から順次、オンライン授業を試行していますが、あわせて各校がオンライン上で毎朝のホームルームを実施し、子どもたちの学習状況の把握と、生活リズムの維持を図ることとします。また、週に3日以上、午前中に原則2限のライブ授業を実施し、紙教材と合わせて効果的に学習が進むように支援します。
5月中にはオンラインや電話で、担任による個別面談を全員、原則1人2回行い、生徒の生活や学習について、アドバイスをします。特に3年生は就職や進学を前にして、非常に大切な時期でもありますので、進路情報を迅速に伝えて、適切に進路指導をするようにします。また、学習内容の理解や定着の状況を把握するため、オンライン授業の中で小テストや理解の確認などを行います。

特別支援学校では、オンラインによる毎朝の朝の会の実施や、学級担任による電話での定時連絡を行います。
学習支援として、一人ひとりの状況に応じた学びを進めるため、学習プリントを配布するほか、ダンスやストレッチ、歌を歌うことなどのライブ授業を原則週3回午前中に行います。
また、児童生徒の居場所確保として、これまでも特別支援学校では、支援の必要な児童生徒については、個別に学校で対応をしてきましたが、在宅の状況が長期に及び、特にストレスが蓄積している児童生徒もいることから、このような場合も学校での受け入れを行っていきます。

休業期間を延長することで、子どもたちの学習や生活に、これまで以上に大きな影響を及ぼすことになります。
学校でも、子どもたちの支援に向けて精一杯の取組を進めていきますが、家庭や地域、関係機関の皆さまと一丸となって、「オール三重」で一致団結して、この難局を乗り越え、子どもたちの未来を支えていただきたいと思います。
県民の皆さまには、どうぞご理解とご協力をお願いいたします

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